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ザイムパートナーズは、派遣業に特化した社会保険労務士・税理士事務所です。


27年9月30日に施行した改正労働者派遣法によって、現在派遣先の抵触日が、旧法適用の場合と新法適用の場合とが混在しており、非常にわかりづらくなっています。今回は、事例を交えて整理してみたいと思います。

※派遣期間制限が適用される有期契約労働者限定記事です。

新法の期間制限の起算日は27年9月30日以降に締結された派遣契約から適用される

27年9月30日以前に締結された労働者派遣契約は、その契約に基づく労働者派遣がいつ開始されるかにかかわらず、旧法が適用されます。

下記に具体例を挙げます。

派遣契約締結日:27年7月15日
派遣契約期間:27年8月1日~27年10月31日
27年11月1日以降も派遣契約を更新する場合は、27年11月1日から新法が適用されます。

この場合、27年11月1日から新法の抵触日のカウントが始まります。

 

 

 

 

 

 

【ここで注意!】

複数の派遣スタッフを受け入れている派遣先の抵触日(事業所単位の期間制限)は、平成27年9月30日以降に締結した派遣契約日から抵触日のカウントが始まります。

具体例を挙げますと、

派遣スタッフAさんの派遣契約:27年10月1日~27年12月31日
派遣スタッフBさんの派遣契約:27年8月1日~27年10月31日
派遣スタッフCさんの派遣契約:27年11月1日~28年1月31日

この場合、27年9月30日以降に新たに締結した派遣契約から新法が適用されますので、事業所単位の期間制限の起算日は、Aさんの27年10月1日となります。
よって、事業所単位の抵触日は、30年10月1日となります。

なお、組織単位(個人単位)の期間制限は派遣スタッフ毎にカウントが始まるため、上記の事例3名の抵触日は下記になります。

派遣スタッフAさんの抵触日:30年10月1日
派遣スタッフBさんの抵触日:30年11月1日
派遣スタッフCさんの抵触日:30年11月1日

改正後に旧法の抵触日を迎えた場合は?

上記のとおり、27年9月30日以降に新たに締結した派遣契約から新法が適用され、旧法の期間制限も一旦リセットするわけですが、下記の場合は注意が必要です。

派遣契約期間:27年3月1日~28年2月29日(1年間)
(旧法の)抵触日:28年3月1日

28年3月1日以降も同じ派遣先で派遣契約を締結する場合は、一定の手続きが必要です。

〈ステップ1〉
派遣元は、抵触日の3月1日より前に、『派遣先』と『派遣スタッフ』に抵触日以降続けて労働者派遣を行わない旨の「派遣終了の通知」を行います。
〈ステップ2〉
派遣先は、派遣スタッフに対し「労働契約(直接雇用)の申込み」をしなければいけません。

 

上記二つのステップを行い、派遣スタッフが派遣先との労働契約の申込みを拒否した場合に限り、28年3月1日以降も新たに派遣契約を締結し、新法適用の派遣が可能になります。

なぜこのような面倒な手続きをしなければならないかといいますと、27年9月30日より前から行われている労働者派遣については、旧法に基づく「労働契約申込み義務」が適用されるからです。旧法が適用されるからには、労働契約申込み義務に違反した場合は、都道府県労働局長による指導・助言・勧告・公表の対象になります。

旧法の労働契約申込み義務と新法の労働契約申込みみなし制度の違いは、「労働契約申込み義務」と「労働契約申し込み みなし制度」をご覧下さい。

なお、新法が適用されたことにより抵触日がリセットされた今回のケースでは、3ヶ月のクーリング期間を経ずとも派遣契約を締結することは可能です。

そもそも期間制限には、派遣先の従業員を守る(常用代替防止)目的と派遣スタッフの雇用の安定やキャリア形成を図る目的があります。旧法の派遣可能期間途中で新たな派遣契約を締結した場合は致し方ありませんが、抵触日を迎えることにより得られる派遣スタッフの利益が失われないために、改正後も労働契約申し込み義務が適用されるのです。現在の派遣契約内容を精査されることをおススメ致します。