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通勤手当をなくして、社会保険料を削減しよう

投稿日: 2015-10-06 |
最終更新日: 2018-01-25 |

気になる社会保険・雇用保険

「社会保険料は本当に高いね・・・」

弊社ザイムパートナーズの税理士部門で、お客様と決算内容確認の打ち合わせをするときに、損益計算書で法定福利費の金額を見ると、お客様のため息がもれます。

 

社会保険料が高くなる原因として、通勤手当が保険料の算定対象に入るという特性があります。所得税では非課税ですが、労務の分野では、あくまでも「手当」。つまり賃金なのです。実際は、通勤手当相当額は定期券購入に使われるので、社員の手取りが増えるわけでもないのに賃金。違和感を感じる方もいると思いますが、通勤手当を支払うかどうかは義務ではなく、会社の任意なので賃金というわけです。

 

とはいえ、通勤手当を支給しないと社員は会社に来てくれない。採用もままならないことになります。

 

通勤手当については、上限を設けることで(最高●万円までとする など)、通勤手当が過度にかさむことを防ぐ会社もありますが、人手不足の昨今では、多少の通勤手当を払ってでも社員を確保したいというのも会社の本音であり、通勤手当の上限を撤廃する会社も増えてきていると思われます。

 

ここで、通勤手当が多い社員の問題点を整理すると、下記3点になります。

1.社会保険料が高くなる

2.通勤手当という社員の可処分所得にならないコストがかかる(払っても社員に感謝されない)

3.何よりも通勤時間が長くて、疲れが増す(生産性が落ちる。健康に良くない)。帰宅時間を考えると、残業を頼みにくい。

この3点を全て解消するには、通勤時間を短くするしかありません。会社の近辺に社宅を準備して、そこに住んでもらうというのが、シンプルかつ最大の効果を上げることは間違いありません。いわゆる「職住接近」が、労務的には正しい選択となります。

 

通勤手当がなくなれば、社会保険料は当然少なくなります。会社的には、次の算式が成立すれば実施するメリットがあります。

 

通勤手当+通勤手当分の社会保険料  > 社宅の賃料マイナス社宅賃料のうち社員から徴収する額

通勤手当をなくそう!

会社が社宅契約をし、大家さんに支払う社宅賃料のうち、一定額は社員からも徴収する必要があります。これは、所得税の規定があり、全額を会社が払う場合には、社員に経済的利益が生ずると判定され、賃料相当額の「住宅手当」が支給されているのと同じ行為だとみなされるためです。

 

では、いくら社員から徴収するかと問われれば、下記の算式で計算した金額を徴収することになります。

 

次の(1)~(3)の合計額(賃料相当額) × 50%以上の額を徴収すれば、所得税の対象となりません。住宅手当とみなされないことになります。

(1) (その年度の建物の固定資産税の課税標準額)×0.2%
(2) 12円×(その建物の総床面積(平方メートル)/3.3(平方メートル))
(3) (その年度の敷地の固定資産税の課税標準額)×0.22%

参考URL;使用人に社宅や寮などを貸したとき

固定資産税の課税標準額は、賃借人は知ることができます。大家さんが教えてくれれば簡単ですが、教えてくれない場合でも、賃借人の権利として市役所で申請すれば把握できます。

 

下記の手続きで取得できます(愛知県 刈谷市のHPより。どの市町村でも、ほぼ同じです)

(参考)URL;https://www.city.kariya.lg.jp/kurashi/todokede/shinseisho/zeimuka/hyokakoka.html

①賃貸借契約書を持参する。
②借地人・借家人が法人の場合には、賃貸借契約書のほか法人の委任状または承諾書を提出。または、証明申請書の申請者欄に代表者印または社印を押印する。

③評価証明等が必要な場合は、運転免許証などの本人確認書類も持っていく。

 

固定資産税の評価額次第で金額は変わってくるので、一律には言えませんが、実際の賃料の3分の1程度の徴収額でも、この所得税法で定められている賃料相当額の50%を満たせると思われます(あくまで実務経験上の実感なので自己責任で判断をお願いしますね)もっとも、過度に社員徴収額を減らすと、会社負担額が増えて通勤手当と社会保険料の削減効果を上回ってはいけないので、それなりの額は徴収(天引き)しましょう。それでも社員も会社もメリットがでてきます。通勤時間も通勤手当も社会保険料も減るのです。

実は、社宅賃料も社会保険の対象ではある?

正しく表現すると、社宅賃料のような経済的利益(現物給与)も、社会保険の対象となります。おいおい言っていることが前段と違うじゃない!と叱られそうですね。正確にいえば、対象となるが、一定額を天引きしていれば対象としないということになっています。

 

名古屋市(愛知県)では、28年4月より1畳あたり1,470円の賃料を社員から徴収していれば、社会保険はかかりません。ザイムパートナーズは、名古屋の社会保険労務士事務所なので、名古屋ベースでお話することはご容赦くださいませ。

(参考)平成27年4月から現物給与の価額が改定されます。

(参考)平成28年4月から現物給与の価額が改定されます。

 

1坪3.3㎡、1畳は1.65㎡とされています。つまり、1坪で2畳となります。ワンルームマンションを想定すると10坪もないケースが大半だと思います。仮に10坪なら20畳。20畳×1,470円=29,400円です。マンションの賃料を5万~6万円とすれば、ざっくり半額くらいを社員から天引きすれば、社会保険料負担はなくなるわけです。なお、現物給与の対象となる部屋は、いわゆる『居住スペース』です。トイレや玄関・廊下・浴室・キッチンは除外してOkです。

 

ぜひ、ご検討いただければと思います。通勤手当が高い イコール 電車に乗っている時間が長い イコール 疲れるし、非生産的な時間が多い と考えても良いと思います。会社にとっても社員にとっても、100%無駄であること間違いなしです。(敢えて断言します。職住接近でも真面目に仕事していれば疲れますからね・・・遠ければ尚更です。)

 

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