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誤解が多い育児・介護代替業務派遣

投稿日: 2022-01-15 |
最終更新日: 2022-01-31 |

派遣事業者 特化記事です

育児介護休業対象者の代替要員として派遣する場合、その派遣スタッフは派遣元との雇用契約が有期であっても派遣法に定める期間制限を受けませんが、運用には注意が必要です。今回は、育児介護休業の代替要員として派遣する場合の注意事項について、ご説明致します。

引継期間は最大1日

派遣先の社員が育児休業を取得する場合、その代替要員として派遣スタッフを受け入れるわけですが、期間制限のない労働者派遣として認められる引継期間は、原則数時間であり、最大でも1日です。

休業に入る労働者が従事していた業務を、休業に入る前に派遣労働者に対して引継ぎを行う場合及び当該業務に従事していた派遣労働者が、休業を終えて当該業務に復帰する労働者に対して引継ぎを行う場合は、当該時間が必要最小限のもので
ある限り、育児休業等及び介護休業等の場合に含めて差し支えない。(労働者派遣業務取扱要領第7の5(3))

「1日で何が引き継げるのか」と疑問に思われる方もいらっしゃるかと思われますが、法令は、休業者本人からの引き継ぎを想定していません。「指揮命令者」からの引き継ぎを想定しています。

【妊娠報告から休業までの流れ】

従業員から妊娠報告 ⇒ 指揮命令者に業務引継ぎ ⇒ 指揮命令者から派遣スタッフへ引継ぎ ⇒ 代替業務開始

※介護休業代替業務の場合も同様です。

引き継ぎというと、最低1ヶ月以上必要と思われる方も多いと思われます。通常の会社は、それでいいんです。ですが、期間制限の無い派遣業務に当てはめると、NGになります。なぜなら派遣業務は、指揮命令者の元で業務遂行することが原則なためです。育児・介護休業取得者は、指揮命令者では無いからです。育児・介護休業の前に1日以上の引継期間を設ける場合は、期間制限のある派遣業務とみなされる可能性がありますので、ご留意ください。

であれば、『引継期間は「期間制限あり」の業務で派遣契約を締結し、育休期間は代替業務として「期間制限なし」で契約を締結すれば良いのでは?』と思われる方もいると思います。しかしながら、業務引継者をそのまま育休代替要員として派遣すると、派遣スタッフの特定目的行為に該当するため、お勧めできません。1日以上の業務引継期間を含めた派遣を行いたい場合は、育児休業代替業務ではなく、期間の定めのある通常の派遣契約を締結することをお勧めいたします。なお、期間制限のある派遣業務なので、派遣期間は引継期間を含め、最大3年間※です。育児休業者が、子が3歳になるまで育児休業を取得するとしても、引継期間から派遣期間がカウントされるため、個人単位の抵触日により、復帰前に個人単位の抵触日が到来してしまいますので、注意が必要です。

また、育児・介護休業代替要員として働いてもらったが、優秀であったため、休業対象者が職場復帰した後も派遣スタッフとして業務を継続してもらいたいといった要望もあると思われます。しかしながら、この場合も、派遣スタッフの特定目的行為に該当するため、注意が必要です。その派遣スタッフに継続して業務を行ってもらいたい場合は、直接雇用の検討することをお勧めいたします。

なお、期間制限においては、休業対象者が職場復帰した時点で代替要員としての業務は終了するため、派遣スタッフから職場復帰者への引継期間は、「期間制限あり」の派遣業務に該当することになり、契約のまき直しが必要ですので、ご留意ください。

※期間制限の無い「無期雇用契約者」や「60歳以上」の方を除きます。

育児・介護休業代替の業務内容とは

期間制限の無い育児・介護業務代替要員として派遣するには、休業対象者の業務をそのままスライドさせる必要があります。

業務の一部を減らしたり、部内で業務を分散させて業務を行われたりする場合は、適正な育児・介護休業代替業務として認められませんので、ご注意ください。一部の者に業務が集中しないよう、日頃から定期的に業務の見直しの機会を設けることをお勧めいたします。

個別契約・就業条件明示書等への記載事項

育児・介護休業等の代替要員として派遣を行うときは、「派遣先において休業する労働者の氏名及び業務並びに当該休業の開始及び終了予定の日」の記載が必要です。書き漏れの無いようにご留意ください。

〈記載が必要な様式〉

・労働者派遣個別契約書
・就業条件明示書
・派遣元管理台帳
・派遣先管理台帳

 

育児介護休業代替の業務として派遣する場合は、上記のルールを遵守する必要があります。適正に運用しないと、知らぬ間に期間制限に違反して派遣することになり、労働契約申込みみなし制度が適用されることになりますので、ご留意ください。

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