純資産要件と繰延税金資産
一般派遣業の許可・更新時に『純資産要件』があります。
派遣事業の更新を行う際、直近の決算書で以下の要件を全て満たす必要があります。
①基準資産額(資産額-負債額。いわゆる純資産)が2,000万円×事務所数を
上回っている
②現金預金額が1,500万円×事務所数を上回っている
③基準資産額が総負債額の1/7以上である
①の資産額を計算するときに、繰延税金資産はカウントされるのか?という疑問が
あります。繰延と書いてある点と資産価値(換金価値)がないという視点でみれば、
繰延資産や営業権と同じモノではないか?と疑問が沸きます。
結論としては資産としてカウントできます。
繰延資産の定義は、会社計算規則第106条第3項第5号に規定する繰延資産と
あります。そして繰延税金資産は繰延資産とは分けて、記載されています。第1号
と第4号に記載されており、第5号とは区分されています。つまり繰延資産ではない
のです。
繰延税金資産は、将来の税金を減らす効果があるので資産性があると考えられる
のでしょうね。欠損金が多い会社でも、最近の収益が黒字である状態(つまり、
欠損金を消化できる見込みが高い)のであれば、繰延税金資産の計上を考えても
良いと思われます。いずれにしても決算時の貸借対照表の予測をキチンとしておく
ことは必須です。純資産額のシミュレーションをしっかりしておきましょう。
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