企業内人材育成推進助成金(教育訓練制度)
計画的な教育訓練
改正派遣法案の一つである「計画的な教育訓練の義務化」にピッタリな助成金です。法案が可決した場合、27年9月1日から改正派遣法が施行される予定です。
今のうちからしっかりと教育訓練体系を整備しておきましょう。
教育訓練・職業能力評価制度の助成
1.制度導入助成 50万円(25万円)※教育訓練制度と評価制度両方導入しても、助成額は50万円(25万円)です。
2.実施助成 1人当たり5万円(2.5万円)※上限10人
※( )は大企業
導入のメリットは、4つあります。
① 教育訓練の実施により、従業員の能力UPに繋がり、仕事の質の向上が期待できます。
② 会社が人材育成に積極的に取り組む姿勢を従業員に示すことで、従業員の職業能力開発や仕事に
11対するモチベーションUPに繋がります。
③ 教育訓練の実施に要する費用の負担を軽減することができます。
④ 上記により、生産性を向上させることができます。
助成金の対象となる教育訓練制度導入のステップ
STEP1 教育訓練制度の作成
1.自社の仕事の実施に必要な職業能力を体系的に整理する。
2.教育訓練制度を規定した就業規則または労働協約の作成
※まだ監督署へ届出、協約締結してはいけません!
3.職業能力体系図、教育訓練実施計画書、ジョブ・カード様式4(評価シート)を作成する。
STEP2 制度・導入適用計画届を労働局(またはハローワーク)へ提出
STEP3 制度の導入
1.ステップ1で作成した就業規則または労働協約の届出・締結
2.就業規則または労働協約、職業能力体系図、教育訓練実施計画書を労働者へ周知
STEP4 制度の適用
1.教育訓練実施計画書に基づく教育訓練を、従業員に受講させる。
2.ジョブ・カードを活用し、従業員が教育訓練の受講により習得した職業能力の評価を行う。
3.ジョブ・カード様式4(評価シート)を訓練受講者に手渡す。※教育訓練の終了日に渡して下さい。渡す前にコピーをとっておいて下さい。
STEP5 訓練終了日の翌日から2ヶ月以内に申請します(労働局またはハローワーク)
助成金の対象となる教育訓練
助成金の対象となる教育訓練は、次のいずれにも該当するものです。
・Off-JT(仕事場を離れて行う人材育成 例)外部講師によるセミナー、スクーリング等)※通信教育のみの場合は対象外です。
・次の(イ)または(ロ)のいずれかに該当するものであること。
(イ)業務命令により受講させる場合は、教育訓練経費を全額会社負担すること。
(ロ)従業員が自発的に受講する場合は、教育訓練経費の全部または一部を会社負担すること。
・外部の教育訓練施設や外部講師派遣による教育訓練であること。※自社の事業主、役員、労働者を講師として実施する場合は対象外です。
・会社の教育訓練の経費負担を証明できるものであること。※無料の訓練は対象外です。
・1コースの訓練時間数が20時間以上であること。※1時間を超える開講式、閉講式、オリエンテーション、食事を伴う休憩時間、1日1時間を超える小休止を除く。
・助成金の対象とならない職業訓練ではないこと。
Off-JTの講師要件は、若者チャレンジ訓練奨励金(26年3月末終了)やキャリアアップ助成金(人材育成コース)よりも厳格です。(実務経験豊富な方や能力が高い方であっても、自社の役員や従業員を講師にすることはできません。)さらに、訓練指導員免許がない方や職種内容について専門的な知識・技能が無い方もNGです。本助成金は、講師要件の曖昧さが無いため、ある意味スッキリとわかりやすいですね。