就業規則規定例(マイナンバーの取得・利用目的)
従業員からマイナンバーを取得する際に、源泉徴収や健康保険の手続きなど、マイナンバーを利用する事務・利用目的を包括的に明示して取得し、利用することは差し支えないとされています。27年10月から効率的に取得・運用を行うために、就業規則に利用目的などを規定しておきましょう。
【就業規則規定例】
(採用決定時の提出書類及び個人情報の利用目的)
第○条 会社は就職を希望する者の中より、選考試験に合格し、所定の手続きを経た者を従業員として採用する。2 従業員は採用の際、次の書類を提出しなければならない。ただし、会社が提出を要しないと判断した場合には、下記の書類の一部について提出を免除することがある。
(1) 履歴書(3ヶ月以内の写真を添付)、職務経歴書
(2) 健康診断書
(3) 源泉徴収票(暦年内に前職のある者のみ)
(4) 年金手帳、雇用保険被保険者証(所持者のみ)
(5) 個人番号カードまたは通知カード(提示)
(6) 必要により、自動車運転免許証の写し、住民票記載事項証明書、資格証明書の写し、学業成績証明書の写し、卒業証明書の写し
(7) その他会社が必要と認めたもの3 在職中に上記提出書類の記載事項で、個人番号、氏名、現住所、家族の状況等に異動があった場合は速やかに会社に申告すること。
4 第2項の規定に基づき会社の提出された書類(第5号の個人番号カードまたは通知カードを除く)は、次の各号の目的のために利用する。
(1) 配属先の決定
(2) 昇降給の決定
(3) 賃金、賞与並びに退職金の決定及び支払い
(4) 所得税及び社会保険料の控除
(5) 人事異動(出向の場合を含む。)
(6) 教育管理
(7) 健康管理
(8) 表彰及び制裁
(9) 退職及び解雇
(10) 災害補償
(11) 前各号のほか、会社の人事政策及び雇用管理の目的を達成するために必要な事項5 第2項第5号で取得する個人番号の利用目的は、次の各号の目的のために利用する。
なお、社会保障や税の定められた書類に個人番号を記載することは法令で定められた義務であるため、従業員は提出及び利用を拒むことができない。
(1) 給与所得・退職所得の源泉徴収事務
(2) 健康保険・厚生年金保険届出・申請事務
(3) 雇用保険届出・申請事務
(4) 雇用関連の助成金申請事務
マイナンバーは、本人の同意があっても法律で定められた手続以外で提供を求めたり、利用することは禁止されています。また、法律上必要な手続であるにも関わらず、従業員がマイナンバーの提示を拒むケースも考えられます。就業規則に雇用管理上当然の義務であることを規定しておくことをおススメ致します。
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