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現状の労働政策審議会の進捗状況

平成27年9月18日に、第229回労働政策審議会職業安定分科会 労働力需給制度部会 において労働者派遣法改正法の施行等について具体的内容の審議が行われました。まだまだ検討段階ではありますが、9月30日の施行まであとわずかということもあり、9月28日にも行われる第230回の審議後には具体的な要領や派遣元指針(改正前の指針はこちら)も明らかになってくることでしょう。

229回での公開されている資料を見て、特に気になるのは、派遣労働者へのキャリアアップの施策です。もちろん派遣元は、これを検討しないといけなくなりますし、許認可・更新にも影響がでることに間違いはないでしょう。

審議会で公表されている、 労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律等の一部を改正する法律の施行に伴う関係政令の整備及び経過措置に関する政令案要綱等について(以下 要綱等) という資料と、228回審議会で公表されている「キャリアアップ支援制度に係る許可基準(以下 許可基準)」という資料があります。この2つを読んで気になったところを書いてみます。少し、まとまりがない文章になるかもしれませんが、ご容赦を・・・。

キャリアの形成の支援に関する規程がないと、派遣業としての許可は得られない

派遣労働者のキャリアの形成の支援に関する規程がないと、派遣業としての許可は得られなくなるわけですが、テキトーなキャリアアッププランではダメです(当たり前ですが)、厚生労働大臣が定める基準を満たすものに限るという文言が、要綱等にあるため、派遣元が決めたプランであれば何でもOKというわけではありません。そして、毎年6月30日に提出しないといけない事業報告書にもキャリアアップ措置の実施内容を記載することが求められます。ちなみに事業報告書(年度報告)の提出期限は、事業年度経過後1か月以内でしたが、これは6月30日にすべて統一となるようです。

さらに、教育訓練は全ての派遣労働者が対象になります。おまけに許可基準には、「実施する教育訓練が有給かつ無償で行われるものであること」と記載されており、教育は任意の自由参加という性格のものではなく、職務の一環として行われる性格のものと言えます。入職時の教育訓練も含まれます。つまり、派遣前の研修についても、キチンと給与を払いなさいという明示がされています(これも当たり前のことではありますが・・・)

ちなみに、教育訓練の時間目安として、フルタイムで1年以上雇用される見込みのものについては、1年間で8時間以上との基準が明記されています。有期雇用であれば、例えば3ヶ月の雇用であれば8時間×3÷12ヶ月=2時間は、入職時の訓練も含めて行う必要があるのだろうと推定できます(あくまで、現時点では全て本決定ではないですが)。

また、キャリアコンサルティングの相談窓口(もちろん全ての派遣労働者が相談できることになります)を設けて、担当者を配置する必要もあります。つまり、単なる訓練(これは義務なので必須)以外にも何らかの能力向上の機会を、労働者側からの申し出により行える体制作りが求められるわけです。

この「義務でない」キャリアコンサルティングについては無償ではなく、実費程度の水準での負担は求めても良いようです。訓練は義務。キャリアコンサルティングでの訓練は希望があれば、というスタンスなのでしょう。ただし、希望がなければ開催告知しないのではなく、自主的に派遣会社が行うことは求められるようです。つまり、開催はするけど参加する・しないは派遣労働者に任せるということです。これらは派遣元指針にも規定されると思われます。