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派遣元会社が受給できる、平成30年度のキャリアアップ助成金

投稿日: 2018-04-26 |
最終更新日: 2018-04-26 |

派遣会社の労務・助成金

間近に迫る派遣期間制限

平成27年9月30日に施行した改正派遣法もいよいよ3年目を迎えます。派遣会社の目下の関心事は、3年の派遣期間制限(事業所単位、組織(個人)単位)を本格的に迎えることではないでしょうか?

この期間制限を前に、有期雇用派遣スタッフに対してどんな雇用安定措置を講じるかも頭を悩ますところです。具体的な雇用安定措置は下記の4つです。

 

①派遣先への直接雇用をお願いする(書面交付によるお願いが望ましいです)
②新しい派遣先での勤務
③派遣元での無期雇用
④その他の雇用継続措置(紹介予定派遣や有給による教育訓練)

 

このうち、①を講じたけれども直接雇用に至らなかった場合は、その後②から④のいずれかを講ずることになります。(派遣法施行規則第 25 条の2第2項)そして③を選択した場合に使える助成金が、キャリアアップ助成金です。

派遣元でのキャリアアップ助成金

派遣元で雇用安定措置の無期雇用へ転換する際は、キャリアアップの正社員化コースが利用できる可能性があります。

 

キャリアアップ助成金 正社員化コース

1.有期雇用→正規雇用※:1人あたり57万円(72万円)※・・・派遣スタッフ継続だと助成金対象外
2.無期雇用→正規雇用 :1人あたり28.5万円(36万円)   ・・・     〃
3.有期雇用→無期雇用 :1人あたり28.5万円(36万円)・・・派遣スタッフ継続でも、助成金の対象となります。

※正規雇用とは勤務地・短時間・職務限定社員を含みます
※( )は生産性要件を満たす場合の受給額です

 

1.2が活用できるのは、有期(無期)派遣スタッフを派遣元の内勤正社員等に転換するケースになります。派遣スタッフを正規雇用(正社員)と有期雇用と区分している派遣会社も多いと思いますが、正規雇用転換は「転換後に派遣スタッフである場合は対象外」なので注意が必要です。

一方、無期雇用への転換は「派遣スタッフのままでもOK」です。ただし、抵触日前に転換することが必要です。

平成30年度のキャリアアップ助成金の改正点

平成30年度のキャリアアップ助成金(正社員化コース)には、次の3つの改正がありました。

1.正規雇用への転換後、賃金5%以上アップ要件の追加(平成30年4月1日転換分より)
2.有期雇用の転換対象者は、雇用期間が3年以下に限られます。
3.1年度あたりの支給申請上限人数は20人までに拡大しました(従来は15名まで)

 

5%以上かどうかの判定式は下記です。この計算結果が5%以上となることが必須です。なお、厚生労働省から賃金上昇要件確認ツール(エクセル)が公表されていますので、それを使用することで、簡単に確認することができます。

(転換後 6か月賃金総額- 転換前 6か月賃金総額)÷  転換前 6か 月賃金総額

無期雇用転換だけに求められていた、転換後の5%以上の賃金増加要件が、正規雇用への転換時にも求められるようになったのは重要な変更点です。無期雇用への転換・正規雇用への転換のいずれであっても5%以上のアップが必須となります。

なお、アップしているかどうかは支給総額で判断されるため、基本賃金を上げる以外に各種手当の付与や賞与を支給することでもクリアすることができます。但し、どんな給与や賞与設定でも良いわけではありません。次の手当は、賃金に含めることができません。


〇実費補填の手当
 例)通勤手当、住宅手当など(一律支給しているものを除く)
〇毎月の状況により変動することが見込まれるもの
 例)残業手当(固定含む)、歩合給など。


このような賃金は、実際の処遇改善には繋がらないと判断され、5%以上の賃金増加の計算時からは除外されます。また、算定に含めてもOKな賞与にも、下記の条件があります。


〇就業規則に、支給対象者及び支給時期が明記されていること

〇転換等後の賃金算定期間中に支給されたもので判断が原則ですが、算定期間中に賞与が支給されなかったとしても支給申請時点で支給時日及び支給額が確定している場合に限り、算定の対象に含むことができます。(この場合、支給を確認してから審査がされるため、支給まで日数がかかります)


この助成金は、転換後6ヶ月の継続雇用が必要となります。派遣スタッフの定着率が低い状態で、この助成金を意識して賃金アップをしても支給申請できるタイミングにそのスタッフが既に退職していると、人件費は増えたのに助成金は結局もらえなかったということも起こり得ると思います。

定着率を上げるための施策の一つが賃金アップであり、その結果としてキャリアアップ助成金がもらえる・・・というイメージでお考えいただければと思います。そのためには賃金アップだけでなく、いくつかの定着率改善の仕組みが必要であり、どこの派遣会社でも今後の課題となるはずです。

強い派遣会社は、人材の確保が上手くいっている。それには採用だけでなく、定着も必須となります。

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