人材派遣会社に強い、名古屋の社会保険労務士・税理士法人です | TOPへ戻る

お問い合わせ

052-212-7443

Menu

close 閉じる

お問い合わせ
052-212-7443

Contents

労使協定方式に関するQ&A【第2集】が公表されました

投稿日: 2019-11-02 |
最終更新日: 2019-11-05 |

派遣法改正

アイコンプレゼン

ザイムパートナーズは、派遣業に特化した社会保険労務士・税理士事務所です。


問題である行為の事例

令和元年11月1日に、労使協定方式に関するQ&A【第2集】が厚生労働省HPにて、公表されました。全20問に対する回答が記載されています。第1集の公表が同年8月19日ということで、おそらく8・9月の2か月内に厚生労働省に問い合わせの多かった労使協定方式についても質問で、法の趣旨・目的に対して緊急性の高いものに回答を用意し、公表したのだろうと思われます。

派遣法の条文だけでは読み取れない実務的な運用を理解するうえで重要な書類です。派遣会社側としては法律は当然遵守しないといけないが、それに伴う追加コストは極力抑えたいという考えに対して、厚生労働省が一定の線引きをしたのが今回のQ&A第2集なのだろうと感じました。

労使協定方式の基本的な考え方として、「派遣スタッフに支払う賃金 > (局長通達に基づく)一般基本給・賞与」であることが求められますが、現状での賃金が既に一般基本給・賞与を上回っていることは珍しくありません。その際に法律として最低限払わないといけない一般基本給・賞与の水準まで現行賃金を引き下げれば法的にはクリアしているのだろう?という派遣会社側からの疑問が多かったのだと思います。派遣法そのものには、これに対する規定はなく、条文上は単に下回らないことを要求していると読めます。

それに対して、実務運用では「問題である」という表現で、やるべきではないとしています。もちろん、賃金の引き下げは派遣法だけではなく、労働契約法9条・10条による手続きを経ない限り不利益変更となりますが、今回の労使協定方式への賃金決定方法に変更する中で就業規則を正式な手続きで変更したうえでも賃金を引き下げる行為は、厚生労働省はやるべきではないと釘を刺しています。

 

●労働契約法
(就業規則による労働契約の内容の変更)
第九条 使用者は、労働者と合意することなく、就業規則を変更することにより、労働者の不利益に労働契約の内容である労働条件を変更することはできない。ただし、次条の場合は、この限りでない。

第十条 使用者が就業規則の変更により労働条件を変更する場合において、変更後の就業規則を労働者に周知させ、かつ、就業規則の変更が、労働者の受ける不利益の程度、労働条件の変更の必要性、変更後の就業規則の内容の相当性、労働組合等との交渉の状況その他の就業規則の変更に係る事情に照らして合理的なものであるときは、労働契約の内容である労働条件は、当該変更後の就業規則に定めるところによるものとする。ただし、労働契約において、労働者及び使用者が就業規則の変更によっては変更されない労働条件として合意していた部分については、第十二条に該当する場合を除き、この限りでない。

 

今回のQ&Aでは、下記の2つの問いに対して、「問題である」としています。「問題である」は、やってはいけないとは明言できないが看過できない性質の行為だと解釈すべきだと、当方は考えています。もっとも、このような行為により派遣スタッフの賃金が下がる場合は、派遣スタッフは賃金相場が高い派遣会社へ移行してしまう可能性が高いので、実行を検討しようとする派遣会社は、他社よりも高い処遇を既に実現している会社なのだろうと推定されます。


問1-1 現在、協定対象派遣労働者の賃金の額が一般賃金の額を上回るものとなっている場合、一般賃金の額の水準に変更(弊社追記:減額するということです)する対応は可能か?

 

問1―2 現在、協定対象派遣労働者の基本給等が一般賃金の額を上回るものとなっている場合に、通勤手当等を新たに支給する一方で、基本給を引き下げ、派遣労働者の賃金の総額を実質的に引き下げることは可能か。


前回のQ&A 第1集では、厚生労働省からの回答で、「問題である」という表現は使われていませんでした。その意味では、改正法の施行前に派遣会社に対して厚生労働省の姿勢を示したものといえます。同一労働・同一賃金の根本的な思考は非正規雇用者の処遇改善であることを裏付けています。

適当ではない行為の事例

一方で、「適当ではない」と回答を示した問い合わせは下記です。「適当ではない」は、法律の運用上もやってはいけないと解釈して良いでしょう。


問 1-3 労使協定を締結する際に協定対象労働者の範囲を定めることとなっているが、派遣先の希望等により、個別に、協定対象派遣労働者の待遇決定方式を派遣先均等・均衡方式に変更することとしてもよいか。

問1―4 「協定対象派遣労働者の範囲」について、一の事業所において、原則はその全ての派遣労働者に「労使協定方式」を採用するが、紹介予定派遣の対象者のみ、派遣先均等・均衡方式とすることは問題ないか。

→(弊社補足)問題はないが、「単に賃金水準を引き下げることを目的に、紹介予定派遣とそれ以外の派遣労働者で待遇決定方式を変えることは、労使協定方式の趣旨に反するものであり、適当ではない。」と回答しています。

問2-1 固定残業代は、一般賃金と同等以上を確保する協定対象派遣労働者の賃金の対象としてよいか。


いずれにしても派遣法の目的・趣旨を理解して、法の運用を行うことを厚生労働省は求めています。派遣法に定められている「目的」を一度確認しておきたいところです。

 

(目的)
第一条 この法律は、職業安定法と相まつて労働力の需給の適正な調整を図るため労働者派遣事業の適正な運営の確保に関する措置を講ずるとともに、派遣労働者の保護等を図り、もつて派遣労働者の雇用の安定その他福祉の増進に資することを目的とする。

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA


社労士法人ザイムパートナーズ

社会保険労務士法人ザイムパートナーズ

〒460-0008 愛知県名古屋市中区栄2-8-12 伏見KSビル6階 
TEL:052-212-7443

Copyright © 名古屋の社労士法人ザイムパートナーズ All Rights Reserved.(S)

ページトップ