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ザイムパートナーズは、派遣業に特化した社会保険労務士・税理士事務所です。


新しい事業報告書の提出は進んでいますか?

改正労働者派遣法の施行後に、ガラリと書式の変わった労働者派遣事業報告書を見て、『これは面倒になったな。どうしよう・・・。』とお悩みの方も多いかと思います。(特にこの記事を書いている現時点では、苦慮されている方も多いと思います)労働局から記載例もアップされているので、参考にされると良いでしょう。(2015年9月30日前に決算を迎える事業年度の報告については、報告書のⅠ.年度報告欄は記載不要です)

弊社でも、お客様と協力して報告書を作成している真っ最中です。いずれにしても、平均単価(派遣料金。派遣社員の給与)を記載する必要があるため、理論的には、派遣先への売上請求書を派遣スタッフ単位で集計する必要があります。

例えば、派遣スタッフが2名(Aさん・Bさん)のみの会社を例にすれば、派遣料金(1日8時間あたり)は、下記のように、事業年度(決算年度)単位で集計して報告書に記載するわけです。
※下記画像をクリックすると拡大されます。

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派遣会社向けのスタッフ管理ソフトがあれば、オプションで集計機能を設けることも可能ですが、そういうソフトを導入していない派遣会社では、現実としてExcelで集計するということになると思われます。この例では2名だけですが、何十人・何百人という規模になってくるとExcel集計に多大な時間がかかります。実際にやってみると分かるのですが、相当な投下時間が求められます。改正前の事業報告書とは全くの別物です。

これに加えて、6月1日時点の派遣スタッフの社会保険・雇用保険加入者数を報告します。当たり前ですが、労働局は人数の把握は照会をかければ容易に知ることができます。

もちろん、派遣スタッフだけの把握はできないので、役員・内勤スタッフや他業務に就いているスタッフも含めた合計被保険者数の把握に留まりますが、把握した被保険者数<報告書に記載した人数ですと、虚偽の報告ではないかと途端に疑われることは想像できます。社会保険・雇用保険の適正加入が派遣業許可の大前提となっている現在では、指摘を受けやすい論点ではあるでしょう。くれぐれも虚偽の記載がないようにお願いします。

その他の論点(教育訓練の実績等)も含めて、6月だけではなく、普段から報告書記載事項の集計ができる体制づくりを進めておくべきだと、改めて痛感しています。

事業報告書が期限に間に合わなかった場合の罰則

事業報告が提出期限までに提出されなかった場合には、派遣法第 50 条の規定に基づき必要な事項の報告を求める場合があり、これに従わず報告せず、又は虚偽の報告をした場合は、法第 61 条第5号に該当し、30 万円以下の罰金に処せられる場合があると、労働者派遣事業関係業務取扱要領 には記載されています。

第五〇条 厚生労働大臣は、この法律を施行するために必要な限度において、厚生労働省令で定めるところにより、労働者派遣事業を行う事業主及び当該事業主から労働者派遣の役務の提供を受ける者に対し、必要な事項を報告させることができる。
第六一条 次の各号のいずれかに該当する者は、三十万円以下の罰金に処する。



五 第五十条の規定による報告をせず、又は虚偽の報告をした者

 

更に、下記の記載もあります・・・。

また、当該違反をした派遣元事業主は、許可の取消し、事業停止命令、改善命令の対象となり、司法処分を受けた場合は、許可の取消しの対象となる(カッコ書きは割愛しました)。

ここからは推定になりますが、遅延したからといってすぐに事業停止・許可取消しへの移行はまずありえないとは思います。速やかに報告をすれば改善命令でとどまり、事業継続に支障をきたすことは考えにくいでしょう。期限に間に合わなくとも命令が出る前に、少しでも早く&虚偽のない報告をしましょう。