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派遣会社が受け取る「休業による損害賠償」があるときの注意点

投稿日: 2020-04-25 |
最終更新日: 2020-04-29 |

派遣会社の労務・助成金

派遣会計・税務

 

派遣先より「一時休業」の申し出を受けている派遣会社が多くなっています。

休業しても派遣スタッフへの賃金は、最低でも休業手当として補償しなければなりません。派遣先が休むことと、派遣スタッフを休ませることは自動的に連動するものではないからです。派遣会社としては平均賃金の60%以上を派遣スタッフに支払わなくてはいけません。

ただし、派遣会社としてはいつでも派遣できる体制を派遣個別契約書の内容どおりに準備している以上、休業手当分+社会保険料の実損害を受けていることになります。その分の補償を派遣先に負担していただケースが増えています。派遣法自体は、派遣先都合による【契約解除】について派遣スタッフに次のような補償を派遣元が負担できるようにすることを下記のとおり義務付けています。

 

少なくとも当該労働者派遣契約の解除に伴い当該派遣元事業主が当該労働者派遣に係る派遣労働者を休業させること等を余儀なくされたことにより生じた損害の賠償を行わなければならないものとすること。

例えば、当該派遣元事業主が当該派遣労働者を休業させる場合は休業手当に相当する額以上の額について、当該派遣元事業主がやむを得ない事由により当該派遣労働者を解雇する場合は、派遣先による解除の申入れが相当の猶予期間をもって行われなかったことにより当該派遣元事業主が解雇の予告をしないときは30日分以上、当該予告をした日から解雇の日までの期間が30日に満たないときは当該解雇の日の30日前の日から当該予告の日までの日数分以上の賃金に相当する額以上の額について、損害賠償を行わなければならないものとすること

 

本記事の投稿時点では、今回のコロナウイルスの影響による休業については、派遣法の視点での【契約解除】の段階には入っておらず、技術者系派遣の現場では60%ではなく100%の休業補償をしていただける派遣先も比較的多いようです。民法415条の「債務不履行による損害賠償」の履行とも言えますが、そういった法律的な側面というよりも高度スキルを伴う人員はすぐに確保できないであろうという、対応できる人材の長期的確保という理由や風評被害を回避するための施策という側面が強いのだと感じています。もちろん、当初より派遣基本契約書に派遣先都合での休業についての補償を定めている会社は、その通りの運用をされているのだと思います。

その一方で製造業派遣を主とする派遣会社では休業も含めた契約解除が増えてきています。損害賠償について請求できるかできないか、と言えばできるが、派遣先との長期的な取引という視点で考えると躊躇するケースも多くなると感じています。

さて、派遣会社が受け取る「休業による損害賠償」ですが、質問をいただくことが増えてきたので、その回答を記しておかないと「知らず損」をしてしまうこともあるかと思い、少しでも派遣会社の損失を防ぐためにお役に立てれば幸甚です。

雇用調整助成金は、休業による損害賠償を受けとると受給できない?

この質問は非常に多いです。なるほど、確かに休業分の賃金補償を派遣先がしてくれるのであれば、派遣会社としては実損はでない(正確には法定福利費である社会保険料負担は減らないのですが)ので、雇用調整助成金を申請して良いのか悩む方もいるようです。

これについては、申請してOKです。休業補償を派遣先から受け取ることで、助成金に減額などの影響はありません。厚生労働省が2020年4月24日に公表している、雇用調整助成金FAQ(4月24日現在版)でも次のとおり明記されています。

 

問 23
Q.派遣先企業が派遣契約を解除し、派遣元に休業手当相当額の損害賠償を行った場合、派遣先企業は助成金の対象となりますか。また、派遣元は派遣先から損害賠償を受けても、助成金の対象となるのですか?
A. 派遣労働者と雇用関係のある派遣元が助成金の対象となり、派遣先は対象となりません。また、派遣先が派遣元に休業手当相当額の損害賠償を行った場合であっても、派遣元は助成対象となります

 

つまり、全面解雇ではなく、休業による雇用維持を選択した会社に対して助成金は支給されるものであり、その会社がどういう手段で休業手当分の原資を得るかについては一切定めていません。

ここからは私見になりますが、このような「損害賠償」は売上と呼べるものではなく、いわゆる生産指標(前年同月または前々年同月売上等の5%以上ダウン)の対象となる売上とは性質を異にするものなので、生産指標の判定から外しても支障はないと思われます。

ただし、会計帳簿上、「売上」と処理をすると助成金申請において誤解が生ずることも充分考えられますので、売上高という勘定科目を使用しないことが望ましいと思われます。生産指標の確認には、月次損益計算書(試算表)や総勘定元帳の提出が必要となりますが、この2つの表示にズレが生じていると、後日の調査において指摘を受ける可能性が高いので、当たり前のことですが一致していないということが起きないように心がけたいところです。前記2つではなく生産月報でも良いので、派遣スタッフの稼働率が5%以上ダウンしていることを示すことでも良いでしょう。

損害賠償なので、消費税は不課税

また、損害賠償は当然に売上ではないので、消費税法においても課税売上となりません。

消費税法基本通達5-2-5

(損害賠償金)
損害賠償金のうち、心身又は資産につき加えられた損害の発生に伴い受けるものは、資産の譲渡等の対価に該当しないが、例えば、次に掲げる損害賠償金のように、その実質が資産の譲渡等の対価に該当すると認められるものは資産の譲渡等の対価に該当することに留意する。

(1) 損害を受けた棚卸資産等が加害者(加害者に代わって損害賠償金を支払う者を含む。以下5-2-5において同じ。)に引き渡される場合で、当該棚卸資産等がそのまま又は軽微な修理を加えることにより使用できるときに当該加害者から当該棚卸資産等を所有する者が収受する損害賠償金

(2) 無体財産権の侵害を受けた場合に加害者から当該無体財産権の権利者が収受する損害賠償金

(3) 不動産等の明渡しの遅滞により加害者から賃貸人が収受する損害賠償金

 

分かりやすく言いますと、損害賠償金は「派遣というサービス(サービス イコール 資産の譲渡等)」を履行したうえで得た収入ではないので、資産の譲渡等の対価ではないから消費税を課さないというです。資産につき加えられた損害(契約どおりに履行された場合の売掛金の減少)に該当すると考えられます。サービス提供をしてないのだから消費税はかからないわけです。

派遣先からの収入ということで、売上高という勘定科目で一律に税込経理で処理をすると、消費税の過大申告をしてしまうことも有り得ると思われます。もちろん、誤って過大申告をしてしまっても、申告期限後5年内に「更正の請求」を行うことで過大に払い過ぎた消費税は還付されるのでご安心ください。とはいえ、いったん払った税金を戻してもらうには、事実を示す書類の提出は当然として、税務署側の審査にも時間はかかります。更正の請求をしなくとも済むように日常の経理を正しくやっておくことが第一です。

雇用調整助成金を利益計上する時期

雇用調整助成金を申請する上で、経理上注意する点があります。この助成金は受け取ったときではなく、休業を開始した時点で見積額(具体的にはハローワークに申請した額のうち決算日までの休業期間の分)を利益計上が求められます。

 

法人税法基本通達2-1-42

(法令に基づき交付を受ける給付金等の帰属の時期)

法人の支出する休業手当、賃金、職業訓練費等の経費を補填するために雇用保険法、雇用対策法、障害者の雇用の促進等に関する法律等の法令の規定等に基づき交付を受ける給付金等については、その給付の原因となった休業、就業、職業訓練等の事実があった日の属する事業年度終了の日においてその交付を受けるべき金額が具体的に確定していない場合であっても、その金額を見積り、当該事業年度の益金の額に算入するものとする。

 

この助成金を適用する場面においては、相当の赤字に陥っている状況が多いと思われますので、収入の見積もり計上を失念していても結果的に課税は起きない(赤字額と相殺されるため)ことも多いと推測されますが、未入金だから計上するなどおかしいと反論しても税務調査では意味をなさないので、計上を忘れないようにしたいところです。なお、雇用調整助成金は、当然に消費税は不課税となります(国からもらう助成金ですから)。

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